ホーム > アウレオバシジウム(黒酵母)β-グルカンとは

What is Black Yeast Beta-Glucan?


アウレオバシジウム(黒酵母)β-グルカンとは

 アウレオバシジウム(黒酵母)β-グルカンは、食物繊維の仲間で、多糖類の一種です。β-グルカンには、酵母や糸状菌などの細胞壁にあるものや、キノコ類(アガリクスや霊芝など)に含まれるものがあります。ここでご紹介する「アウレオバシジウム(黒酵母)β-グルカン」は、黒酵母(学術名:アウレオバシジウム)から得られるものです。黒酵母を特殊な条件の下で培養すると、ジェル状の物質を生成します。そのジェル状の液体の中に、良質なβ-グルカンがたくさん含まれています。
 また、黒酵母(アウレオバシジウム)培養液は、1996年4月16日大蔵省発行の官報により※1「厚生省(現在の厚生労働省)告示第120号」として公式に告示されました。

厚生省告示第120号について

 黒酵母(アウレオバシジウム)培養液は、1996年4月16日大蔵省発行の官報により※1「厚生省(現在の厚生労働省)告示第120号」として公式に告示され、さらに、2004年6月の厚生労働省による「既存添加物の安全性の見直しに関する調査研究」においても、黒酵母(アウレオバシジウム)培養液の安全性が再確認されています。
※1 厚生省告示第120号は、厚生省が「天然素材を用いた食品添加物」についてまとめたもので、正式には「既存添加物」というカテゴリーに分類されるものです。
ご注意:厚生省告示第120号では、食品としての安全性などは確認されておりますが、「特定保健用食品」のような食効を示すようなものではありません。

日本食品添加物協会による黒酵母(アウレオバシジウム)培養液の説明

既存添加物名簿番号(1)
品名 名称 アウレオバシジウム培養液(アウレオバシジウムの培養液から得られた、β-1,3-1,6グルカンを主成分とする)
別名  
簡略名又は類別名  
英名 Aureobasidium cultured solution
基原・製法・本質 黒酵母(Aureobasidium pullulans)の培養液より、分離して得られたものである。主成分はβ-1,3-1,6グルカンである。
用途 増粘安定剤
概要 アウレオバシジウム菌(和名・黒酵母)の培養液を滅菌して得られる粘稠な液体。主成分β-1,3-1,6グルカンはβ-1,3グルカンを主鎖とし、これにβ-1,6側鎖と官能基がついていることで免疫活性化能を示すことが知られている多糖である。本多糖は茸類やそれらの抽出液中に含まれており近年健康食品として注目されているが、微生物の培養による効率的な生産を可能とした。
性状 黄色の液体
品質特性 粘性を有し、耐熱、耐酸性、耐塩性を有する。
僅かに、独特な味、香り、酸味がある。
増粘剤としての用途の他にも、嫌味のマスキング効果や
健康上の効果が期待できる。
溶解性 水に易溶。エタノールと油脂には不溶。
使用上の注意 開封後は冷蔵
保存上の注意 冷暗所、または冷蔵保管。
主な使用対象食品 飲料水、たれ、パン、和洋菓子、餡類、冷菓類、食肉加工品、魚肉加工品、麺類、野菜浸漬剤、ジャム類、焼菓子類、餅類、ソフトキャンディー、フィルム状食品、調味料等
備考  
※本表は、1999年に日本食品添加物協会が出版した『既存添加物名簿収載品目リスト注解書』の中から抜粋したものです。厚生省(現在の厚生労働省)が認めた「天然素材を用いた食品添加物」489品目に ついて、本質や性状、用途などが細かく掲載されています。